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心の再生  3

2022年06月24日

心の再生  3

義兄は精神病と30年ほど付き合っています。 長男という責任、親の期待。重圧だっただろうと思います。 公務員だった義兄は「鬱病」がひどくなり1年ほど入院、そして職場復帰することなく退職しました。

40過ぎくらいでした。本人は社会復帰を考えていましたが義母が大反対。40になっても50になっても色んなことに口を出していました。 義兄と会うと、義兄が悪い意味で変わっていくのがわかりました。

薬の副作用です。口が渇くので口をモゴモゴ。 目が死んでいるようで怖かったです。 笑顔もなくなる、怒りっぽい。 考える力も段々と乏しくなっていっているような気さえしてました。

「薬の量や薬自体を止めることは出来ないのですか」と尋ねたことがあるくらいです。医師の言葉は絶対なので今も服用しています。 6年くらい前に義母が入院しました。 お見舞いに行った時に義兄に会いました。 手が震えていて自分の意思で止めることが出来ません。 その姿を見て思うことがあったのでしょう。 義母が「兄ちゃんは、これで良かったのだろうか」と私に聞きました。「良いわけないだろう」「今頃気づくことか」と内心思いました。

「私には、わかりません」と答えました。 親として息子の人生をどう考えていたのかわかりません。 ただ一つだけわかります。最期の最期まで息子のことが心配だっただろうと。義母の死から義兄は良い方向に変わりました。

つづく